2008年5月26日月曜日

Vanguard (1982) (Atari 2600)



アーケードの移植作。
 
Vanguard - Atari Commercial
VANGUARD for Atari 2600 review
 
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
 
発売元 Atari (1982)
評価 C
 
Vanguardは高品質なアーケード・スタイルのジョイスティックで遊ぶと、とても楽しめるゲームだ。
このシューティング・ゲームは各面ごとに違った方向にスクロールしたり、一度に上下左右に弾を撃つ事が出来たり、パワーアップ・アイテムを取ることで無敵化したりといったアーケードバージョンにあった幾つかの独創的なコンセプトを取り入れている。
“コンティニュー”制度を導入している所が、このゲームの最も重要な革新的な部分だろう。コンティニューがある事によって、プレイヤーは再度コインいっこ いれる誘惑に襲われ、そして前回失敗してしまった箇所からゲームを再開できる。好もうと好まざると、このコンティニュー・システムはプレイヤーを大いに虜にした。
このVanguardのAtari 2600版はアーケード版の特色を再現しようと試みてはいるものの、かなり物足りないものになってしまっている。その一つとして、アーケードのデュアル・ジョイスティックをうまく再現できていない点が挙げられる。このAtari 2600版では、ジョイスティックをある方向に傾けると、自機がその方向に弾を撃つだけでなく、その方向に自機がわずかに動くのだ。ファイアーボタンを押しっぱなしにすることによって自機の動きを速くすることが出来るが、その代わり弾は撃てなくなる。
大抵のプレイヤーは上下左右に弾を撃つ事が出来るこのゲームのシステムを最大限に活かすために、ジョイスティックを素早く回転することになるだろうけれど、そうすると画面の中で自機は少しずつ曲がりくねって進む様になってしまう。この操作方法だと、長時間プレイしたあとに、確実にプレイヤーの腕を痛めることになる。
自機が常に自動で前方に弾を発射するという仕様を採用することで、アタリはこの問題に中途半端に対処している。しかし、この仕様が原因でゲームが全体的にとても簡単になってしまった。
Vanguardの画面はそんなに見栄えがするものではなく、虹色のグラフィックは恐ろしいほどデコボコした背景をごまかしている。
Vanguardには多種多様なステージが用意されていて、それぞれのステージは様々なそれ特有の遊び方で楽しむことが出来る。
画面は水平かもしくは垂直にスクロールすることはあっても、斜めにスクロールすることはない。
二つの異なった進路と二つの敵の群れで構成されている“ストライプ・ゾーン”はもっとも面白い場所だ。
“ブリーク・ゾーン”ではヘビが浮かび上がってきて、プレイヤーはヘビとドッキングすることで高得点を稼ぐことが出来る。ドッキングする直前にヘビを撃つことで、得点を稼ぐという技もある(プレイヤーはそれを三回しか行うことが出来ない)。
Vanguardに最も失望させられるステージは“ゴンド”のステージだ(コマーシャルで"Luther kills the gond!"と言っていたのを覚えているだろうか?)。このデコボコした虹色の雪だるまはおそらく“ボス”なのだろうが、プレイヤーはただ彼の顔面に弾を撃つだけでいいのだ。このステージは手応えがないし、確実に竜頭蛇尾的だ。
第二ステージは一面と同じ構成で、単に難しくなって、一面と進む順序が変わっているだけだ。
Vanguardは素晴らしく良く出来たシューティングゲームとは言えないけれど、確実に独創的だし、このゲームは間違いなくプレイヤーの腕をヘトヘトに疲れさせるだろう。