2022年8月17日水曜日

更新情報

2022年8月14日に『Pitfall』『Pitfall II: Lost Caverns』の原文のレビューが大幅に書き換えられたので、和訳も新しく書き換えました。

Pitfall (1982) (Atari 2600)


















このゲームはさまざまな機種に移植されている(機種別のスクリーンショット)。

動画 ― Classic Game Room HD - PITFALL! for Atari 2600 review http://www.youtube.com/watch?v=8Am3bpYlHDk

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。 翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600pp.htm?e=12815#rev313

発売元:Activision (1982)
評価 A-

1982年当時に制作されたゲームは、宇宙を舞台にしたシューティングゲームやレースゲーム、あるいは迷路ゲームなど、ほとんどがありふれたテーマのものだった。
この『ピットフォール』はそれらのゲームとは違い、コブラやサソリ、そして数々の丸太を飛び越えていかなければならないような、 熱帯のジャングルにおける困難な場面が次から次へと画面に登場するという内容のものだった。
プレイヤーは流砂を避けていったり、ツタにつかまってワニが潜む沼地の上をターザンの雄たけびをあげながら飛び越えていかなければならない。 主人公は地上を移動していく以外にも、地下の通路を探検していく事ができる。

このころのActivisionの多くのタイトルと同様に、操作性は良く、グラフィックスは生き生きと描きこまれていて、サウンドエフェクトも申し分のない完成度だ。
主人公は金の延べ棒やダイアモンドリング、あるいは札束の入ったバッグを拾ってポイントを稼いでいく。
プレイヤーは、ゲームをプレイするたびに同じレイアウトのジャングルを移動していく事になるけれど、20分の制限時間内に256画面のすべてを探検する事はすごく困難だ。 初心者ならば制限時間が切れるずっと前に3つのライフを失ってしまうに違いない。一方で、熟練したプレイヤーならば長時間プレイできるだろう。

主人公は右方向にも左方向にも移動していくことができる。しかし、左方向に移動したほうがずっと簡単になる。
流砂のはじっこがどこにあるのかを判断する際に、背景にある木の場所を参考にするのはやめておこう(例えば木が立っている場所が流砂のはし(主人公が落ちないところ)だと判断したりする事はやめたほうがいい)。なぜなら、木が立っている場所は、各画面によって異なるからだ。
最大にしてもっとも退屈な難関は、パクパクと動かすワニのあごに噛みつかれないようにして、ワニの頭の上をジャンプして飛び越えていく事だ。

『ピットフォール』のアクションは繰り返しが多く単調だが、ツタがタイミングよく主人公に向かって揺れ動いてくるのは好きだ。 それによってリズムよくゲームを進める事ができる。実際に、プレイヤーはテンポよく進んでいくゲームの流れを途切れさせないようにするために力を注ぐようになるだろう。
地下通路の存在はあまり意味がないように思える。地下には財宝がないし、しょっちゅう行き止まりになる。したがって地下通路は上級者専用の通路だといえる。
この『ピットフォール』は今でも遊んでいて楽しいゲームだ。 そしてもしあなたが私のハイスコアを塗りかえる自信があるならば、ぜひそれにトライしてみてほしい。

私たちのハイスコア:87,597

Pitfall II: Lost Caverns (1984) (Atari 2600)


















このゲームはさまざまな機種に移植されている(機種別のスクリーンショット)。

動画 ― Classic Game Room HD - PITFALL 2 for Atari 2600 http://www.youtube.com/watch?v=zED0SU0cImo

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。 翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600pp.htm?e=12815#rev314

発売元 Activision (1984)
評価 A+

デビッド・クレーンはこの優れた続編を制作するにあたって最大限の努力を尽くした。 この『ピットフォールⅡ』は前作にあった"発見していく事のスリル"を新たな高みに押し上げた。 ― あるいは"深みを加えた"と記すべきであろうか?
このゲームでは(前作のように)単に右や左に移動していくのではなく、プレイヤーは鉱山の奥底まで下降していき、地底にある川を泳いだり、気球につかまって上昇していったり、滝の中に落ちていったりする。 主人公は人々を救出していき、さまざまなエキゾチックなクリーチャーに出くわすことになる。

プレイヤーは、はじめにこの『ピットフォールⅡ』の音楽が(Atari 2600にしては高音質で)よく調和がとれている事に気がつくだろう。 このゲームはハードウェアを補助するための技術が使われた最初のカートリッジだ。 勇壮な音楽を奏でるためにカートリッジに特別なチップが取り付けられているのだ。 ありがたいことに、その音楽はすごく心地よく、ゲーム中に絶え間なく流れ続ける。

『ピットフォールⅡ』は前作にあった固有のスタイルを保持したまま、それを素晴らしくうまく拡張している。
今回、プレイヤーはコウモリやハゲタカ、電気ウナギ、毒ガエル、そして前作にも登場した白いサソリに出くわしていく。 前作とは違い、今作では制限時間はなく、「ライフ」の概念もない。
定期的にチェックポイントがあり、ミスをするとスコアを減らされながら主人公はチェックポイントまで戻される。 スコアを得るために金の延べ棒を獲得していこう。

もし一作目が全体として水平的に展開していくゲームだとするならば、今作はとてもとても垂直的にゲームが展開していく。プレイヤーはゲーム中に何度も登ったり、下降したりしていくことになる。
このゲームに不満があるとするならば、それは主人公が"しゃがむ"という動作ができない事だ。 低く飛んでくるコウモリや鳥はプレイヤーにとって何度も脅威となるのだが、コウモリや鳥の翼に触れずに下を通っていくには完ぺきなタイミングが必要になる。幼い甥に1984年には自分たちはしゃがむ方法をしらなくて、絶えず頭をぶつけていたと説明しなければならなかった。

ある地点では飛んでくる敵を10回連続してかわす必要に迫られるのだが、このゲームの難所はこれだけだ。 そのほかに主人公は広大な地下に張り巡らされた通路の中に点在する隠れた場所を探し出し、そこにある隠された財宝を見つけ出していく。 この『ピットフォールⅡ』はシステムの限界の壁を越えたゲームだ。 私は同じようなスタイルで『ピットフォールⅢ』が開発されないかと願ってやまない。 おい、ちょっと待て、― デビッド・クレーンは今でもゲームを制作しているって? もしかして今、私が考えていることと同じことをあなたも考えているのかな?