2018年12月7日金曜日

Dig Dug (1983) (Atari 2600)










































アーケードからの移植作。
このゲームはさまざまな機種に移植されている(機種別のスクリーンショット)。

Classic Game Room HD - DIG DUG for Atari 2600 review
https://www.youtube.com/watch?v=zX1GTkFT_54

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600de.htm?e=82907#rev164

発売元 Atari (1983)
評価 A-

私は親友のスコットが『ディグダグ』の大ファンなのを知っていたので、90年代後半にスコットが家に立ち寄った時には、私はいつもこのAtari 2600版のカートリッジを持ち出した。
数か月後、また同じようにスコットが家を訪ねてきたときに、『ナムコミュージアム Vol.3』(PS1,1997)に収録されている、アーケード版を忠実に再現した『ディグダグ』を起動すると、スコットは「おい、おまえはずっと前からこのナムコミュージアム版を持っていたのか?!」というようなことを言った。私はいまだにその出来事を忘れることができない。
グラフィックは少し簡素に見えるかもしれないけれど、このAtari版では、アーケード版に登場したすべてのキャラクターやオブジェクトが登場するし、アーケード版にあった戦略の複雑性も再現されている。
そして、Atari 2600で『ディグダグ』が動作するという事実はよりいっそうの感銘をあたえる。
『ディグダグ』の主人公である白い服を着たちいさい男は、地面にトンネルを掘っていき、各ステージに登場するオレンジ色の丸いクリーチャーと炎の息を吐くかわいいドラゴンを倒していく。
プレイヤーは敵が破裂するまで体内に空気を送り込むか、頭上に岩を落とすことで敵を倒していく。
敵の動作を遅らせるために空気を送り込むのはいい戦術だ。そうする事によって、うまく時を見はからって、一つの岩でいくつかの敵を同時に倒すことができるのだ。考えてみればこのゲームはすごく残虐だ。
グラフィックはアーケード版より細部が大雑把に描かれている。土は粒状になってないし、真四角の岩は安っぽくみえる。
とはいっても、このゲームには良い部分もある。モンスターはそれぞれ固有の行動様式を持っているし、プレイヤーにリスクとその見返りを秤にかけることを強いるエキサイティングな戦略的要素がある。音楽でさえ、アーケード版を忠実に再現している。
誰がプログラムしたにせよ、彼らはするべきことをよくわかっていた。
このゲームをはじめてプレイする人にいくつかの役に立つ助言がある。
画面の中央にニンジンやナスなどの野菜が出現したらすぐに取りに行こう!それらによってとても多くのポイントを得られるのだ。
次に、もし画面の端に逃げていくモンスターを捕まえる気がないのなら、なるべく多くの土を掘るようにしよう。なぜなら、土をひとマス分掘ることによって10ポイントを獲得することが出来るからだ。
最後に、各ステージがはじまったら、簡単に敵を倒すことができる場所にある岩を探そう。利用できるものは何でも利用しよう!
このAtari 2600版の『ディグダグ』は一つ一つの部分では粗が目につくけれど、全体としてはよくできているゲームだ。そして熟練したプレイヤーならば面白みのあるいろいろなテクニックを考案してゲームを楽しむことができるだろう。

Super Cobra (1982) (Atari 2600)































アーケードからの移植作。
 Atari 2600以外にも、いくつかの機種に移植されている(機種別のスクリーンショット)。

 動画 ― Super Cobra for the Atari 2600
https://www.youtube.com/watch?v=bR-PjXIFHNQ


 これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
 翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
 https://videogamecritic.com/2600ssz.htm?e=82907#rev433

 発売元 Parker Bros (1982)
評価 F

 私は子どものころ、アーケードのシューティングゲームである『Scramble』を地元のボーリング場でプレイしていた事があったのだが、そのゲームは素晴らしい出来だった。
 『Scramble』でプレイヤーは、横にスクロールしていく洞窟の中で宇宙船を操作し、敵のロケットや燃料貯蔵庫に向けて爆弾を落としたりミサイルを発射したりしていく。『Scramble』の続編である『Super Cobra』は基本的には自機がヘリコプターに代わったものだが、このAtari 2600版は出来がよくない!
 このゲームは1985年ころに発刊されていたコンピュータ雑誌に、プログラムリストという形で掲載されていた数々のゲームを思い出させる。
地形は(中身の詰まったブロックでさえなく)単にたくさんの水平の線で表現されていて、ぎくしゃくしたスクロールは胃に悪い。
 プレイヤーの操作するちいさいヘリコプターは急速に進んでいくので、どんな正確な操作をしたとしても、せまい進行経路を通っていくのは難しい。
 ファイアーボタンを押すごとに、ミサイルと爆弾が交互に発射される。しかしプレイヤーは一度にただ一発の弾しか撃つことが出来ない。
プレイヤーはちいさなターゲットに寸分の狂いもなく狙いを定めることが必要になるが、そのために破壊すべきすべての重要なオブジェクトを破壊し損ねてしまう。
敵の大砲を破壊すると、ピクセル化された100(ポイント)という数字が出現するのだが、何が起こると思う?―― なんとプレイヤーはその「100という数字」をも破壊することが出来るのだ! プレイヤーはスコアをも破壊できてしまうのである!
 11のステージが用意されているが、見るべきものは特にない。
オレンジの物体が浮かんでいる場所がいつまでも続くのだが、おそらくそれは、その物体を一度に一つしか出現させることが出来ないためだろう。 ステージが進むと、敵のロケットが発射するようになり、その効果音が恐怖心をあおるようになる。
 全体的に見て、このAtari 2600版の『Super Cobra』はアーケード版にあったエッセンスを再現することに失敗した、取るに足りない移植作だといえる。

Spider-Man (1983) (Atari 2600)


















今までずっとアーケードの『トップシークレット』(カプコン - 1987年)がワイヤー・アクション、またはラバーリング・アクションゲームの元祖だと思っていたが、こちらの方が先にワイヤー・アクションを取り入れている事実に驚いた。とはいってみても、『トップシークレット』やそれをファミコンに移植した『ヒットラーの復活』、そしてスーパーファミコンの『海腹川背』はワイヤーで様々なことができ、それがゲームの面白さにつながっているのだが、この『スパイダーマン』はワイヤー(というかクモの糸)でビルを登ることしかできない。それゆえに残念ながらゲームは単調なものとなってしまっている。
 

動画 ― Spider-Man Atari 2600
https://www.youtube.com/watch?v=hZzGaFiyezY

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600snr.htm?e=82907#rev397
 
発売元 Parker Bros (1983)
評価 B+

このゲームで我らのヒーローは実際には誰とも戦わないので、多くの皆さんはたぶんこのAtari 2600におけるスパイダーマンは弱いのではないかと思うかもしれない。
それはもっともな指摘である。
このゲームの要点は数々の爆弾の信管を除去することにある。プレイヤーは時々、クモの糸を使って窓に現れる敵の前を揺れ動くことによって敵を捕まえることができる。
青と赤のコスチュームで着飾ったスパイダーマンはとてもクールに見え、彼はクモができることなら何でもできる。
窓から敵がランダムに現れる黄色い超高層ビルの最下層からプレイヤーはスタートする。
ゲームの目的は、ビルを登っていき、最上部にある“スマート爆弾”の信管を除去することだ。
はやくビルを登っていくために、真上にクモの糸を出すことができるが、斜め上にクモの糸を出すことで左右に揺れ動くことが可能になる。
敵を捕らえることによってポイントを稼ぐことができ、そしてより重要なことに、それによってクモの糸を補充することが可能になる。
窓に現れる敵によってクモの糸を切られるとスパイダーマンはビルから落ちてしまうが、空中でビルに向かって新たなクモの糸を投げることによって、落ちていくのを阻止することが可能になる。素晴らしい仕様だ。
一度操作に慣れてしまえば、正確にピンポイントでクモの糸を投げることができるようになる。
ビルの最上部には“ハイボルテージ・タワー”(Dr. Evil風の引用)として知られる建造物がある。
ここでプレイヤーは爆発寸前の爆弾の信管を除去してポイントを稼ぐこともできるし、単に爆弾を避けることもできる。
最上部の近くには、そりの上に乗ったグリーンゴブリンが威圧するように浮かんでいる。
悲しいことにプレイヤーは実質的にグリーンゴブリンと戦うことができない ― 単に避けていくだけなのだ。
プログラマーはどうにかしてプレイヤーがグリーンゴブリンを倒すことができるようにするべきであった。
第二ステージではより上っていくのが難しいピンクの高いビルが用意されている。
『スパイダーマン』はよくできている。このゲームはスキルと戦略の二つが等分に必要とされるユニークなタイトルだ。