2008年1月12日土曜日

Enduro (1983) (Atari 2600)



蟹が高速で走っているみたいだと馬鹿にしてはならない。
Atari 2600(VCS)でこれほどの“スピード感”というものを味わえることに驚いた。
 
これから下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
 
発売元 Activision (1983)
 
最上のレーシングゲームを探し求めているAtari 2600のファンは、このEnduro以外のレースゲームを探す必要はない。なぜならActivisionによって創られたEnduroは驚くほどよく出来ているからだ。
このゲームの魅力は普遍的なものだ。すなわち、容易に知覚できる興奮である。
あらゆる年齢のひと、あらゆる宗派のひとは、Enduroに挑戦してみたくなるだろう。
一度挑戦したら、ゲームから離れられなくなり、(そのゲームに対する)執念が根付いて、確固たるものになる。
そして一度ハマッたらもう後戻りは出来ない。
 
ActivisionのAtari 2600でヒットした優れたラインナップのほかのタイトルと比べてみても、Enduroは最も良く磨き上げられた努力の跡が見られるゲームの内のひとつだ。
グラフィックは同じ会社の他のゲームと同様に視覚的に壮観だとは言えないけれど、それを誰が気にするだろうか?
加えて、ちんけな128バイトのRAMが備え付けられたマシン向けにデザインされた、ちっちゃなAtari 2600のカートリッジで遊ぶためのプログラムに勤しむ善人は、ほんのわずかしかいない。
そしてデザイナーはグラフィックの力の入れ所のために取捨選択しなければならない。
このゲームにおけるグラフィックの力の入れ所は、他のゲームと違っていて、多くのゲームはフィールドのグラフィックの外観に力を入れるが、(デザイナーの)Larry Miller は車とレースが行われる道路自体を強調し、周りの外観にはそんなに手を入れていない。
 
良く出来たことに、これらのデザインによってゲームは道路の上の攻防を強調することになっている。
レースは、プレイヤーが何日にも渡り全国を巡っていき、一日のレースの中で多くの車を追い越していく、というものだ。
プレイヤーは初日の夜明けからスタートし、次の夜明けが訪れる前に、少なくとも200台の車を追い越さねばならない。
次の日は300台の車を追い越す必要があり、その数は日を追うごとに増えていく。
そしてまた、日を追うごとに他のレーサーは意地悪になっていき、プレイヤーは彼らの妨害によってスピードを出すことが困難となる。
スクリーンの下方には走行距離、追い越した車の数、そして日にちが表示され、刻々とその数は変化していく。
 
ちょうどプレイヤーがコツをつかんできて、全てを理解できたと思い始めたときに、スクリーンは雪の降り積もった場所に変わってしまう。
車の運転はそれ相応にゆっくりとしたものになり、操作の感覚は不活発でリアリスティックなものとなる。
いちど雪の大地を通り過ぎ、再び乾いた地面を滑走することになった時、地平線の上の光り輝く素晴らしい色の変化は、日が沈んでいき、闇が空間を支配していくという真実をプレイヤーに警告する。
その時、もしあなたが規定の半分しか車を追い越していないとするならば、あなたは窮地に立たされた状態となっていることになる。
暗闇が画面を領している時、他のレーサーたちは、白熱して光っているコースの縁のあいだを、ただ光の点としてその姿を現すのみだ。一度この新しい要素のコンビネーションに適応してきた頃に、霧のために視界の三分の一が削り落とされてしまう。
この時点で、他のレーサーがすぐそばまで迫ってくるまで、他の車のテールライトさえ不可視の状態となる。その後すぐに霧が晴れ、画面に光が戻ってきても、警告音があなたに、夜明けがあなたのもうすぐ傍までせまっているという真実を伝えてくる。
もしあなたが必要な数だけの車を追い越したら、音がそれを挨拶のように知らせてくれて、スクリーンの底にあるカウンターに四つの緑の旗がはたはたはためくようになる。
その時、あの残酷な日が猛スピードで通り過ぎていき、300以上のあの残酷なくるまが猛スピード通り過ぎていく。
 
珍妙なことに、操作は2600のパドル・コントローラではなく、ジョイスティックで行うことになる。信じようと信じまいと、しかしながら、このことはレースゲームの全てに必要な操作の精度とその行為自体を貶めることはない。あなたは猫のように十分に素早く動き回ることが可能だ。
Enduroはあなたにとって、Atari 2600に唯一つ必要なレースゲームだ。それはただ単にAtari 2600用に開発された他のレースゲームより優れているという意味だけにとどまらず、このゲームの存在がそれらのレースゲームを葬り去っている。このゲームを今すぐに入手して、直ちにレースをはじめよう。

アタリ・パドルコントローラ
 
アタリ・ジョイスティック
 
動画
Atari - Enduro