2018年12月7日金曜日

Spider-Man (1983) (Atari 2600)


















今までずっとアーケードの『トップシークレット』(カプコン - 1987年)がワイヤー・アクション、またはラバーリング・アクションゲームの元祖だと思っていたが、こちらの方が先にワイヤー・アクションを取り入れている事実に驚いた。とはいってみても、『トップシークレット』やそれをファミコンに移植した『ヒットラーの復活』、そしてスーパーファミコンの『海腹川背』はワイヤーで様々なことができ、それがゲームの面白さにつながっているのだが、この『スパイダーマン』はワイヤー(というかクモの糸)でビルを登ることしかできない。それゆえに残念ながらゲームは単調なものとなってしまっている。
 

動画 ― Spider-Man Atari 2600
https://www.youtube.com/watch?v=hZzGaFiyezY

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600snr.htm?e=82907#rev397
 
発売元 Parker Bros (1983)
評価 B+

このゲームで我らのヒーローは実際には誰とも戦わないので、多くの皆さんはたぶんこのAtari 2600におけるスパイダーマンは弱いのではないかと思うかもしれない。
それはもっともな指摘である。
このゲームの要点は数々の爆弾の信管を除去することにある。プレイヤーは時々、クモの糸を使って窓に現れる敵の前を揺れ動くことによって敵を捕まえることができる。
青と赤のコスチュームで着飾ったスパイダーマンはとてもクールに見え、彼はクモができることなら何でもできる。
窓から敵がランダムに現れる黄色い超高層ビルの最下層からプレイヤーはスタートする。
ゲームの目的は、ビルを登っていき、最上部にある“スマート爆弾”の信管を除去することだ。
はやくビルを登っていくために、真上にクモの糸を出すことができるが、斜め上にクモの糸を出すことで左右に揺れ動くことが可能になる。
敵を捕らえることによってポイントを稼ぐことができ、そしてより重要なことに、それによってクモの糸を補充することが可能になる。
窓に現れる敵によってクモの糸を切られるとスパイダーマンはビルから落ちてしまうが、空中でビルに向かって新たなクモの糸を投げることによって、落ちていくのを阻止することが可能になる。素晴らしい仕様だ。
一度操作に慣れてしまえば、正確にピンポイントでクモの糸を投げることができるようになる。
ビルの最上部には“ハイボルテージ・タワー”(Dr. Evil風の引用)として知られる建造物がある。
ここでプレイヤーは爆発寸前の爆弾の信管を除去してポイントを稼ぐこともできるし、単に爆弾を避けることもできる。
最上部の近くには、そりの上に乗ったグリーンゴブリンが威圧するように浮かんでいる。
悲しいことにプレイヤーは実質的にグリーンゴブリンと戦うことができない ― 単に避けていくだけなのだ。
プログラマーはどうにかしてプレイヤーがグリーンゴブリンを倒すことができるようにするべきであった。
第二ステージではより上っていくのが難しいピンクの高いビルが用意されている。
『スパイダーマン』はよくできている。このゲームはスキルと戦略の二つが等分に必要とされるユニークなタイトルだ。