スタニスワフ・レムのSF(小説)『ソラリスの陽のもとに』や、その小説を映画化したタルコフスキー監督の『惑星ソラリス』(1972)とこのゲームは関係ない。
動画
Solaris for the Atari 2600
Atari 2600 - Solaris (09:40) ― サウンド無し
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
発売元 Atari (1988)
評価 B
洗練されたゲーム内容と高解像度のグラフィックにおいて、Solarisは技術的に驚嘆すべきものがある。
あなたの目的は、道中で敵の異星人の部隊を一掃しながら、惑星ソラリスを捜し出し、守ることである。
このゲームの操作は一人称視点のスペース・シューターにとても似ているけれど、プレイヤーが操作する宇宙船は常にスクリーンの底に見えるようになっている。
このゲームには豊富な空中戦が用意されていて、それはだだっ広い宇宙空間で行われるだけでなく、惑星の表面上でも行われる(Moonsweeperのように)。
Atari 2600のタイトルとしては、Solarisの(ゲームとしての)行動範囲は“ものすごく広い”。
このゲームには16個の異なる四分円状のマップがあり、それぞれに48もの領域を含んでいるのだ!
つまり、そこには行き来するための16の異なるマップがあり、それぞれに多種多様な標的(敵の航空隊、艦隊、惑星(友好的な星と敵対的な星)、ワームホール、そして閉鎖領域)が用意されている。
また、特殊な“交通ルート”の領域も用意されており、そこではプレイヤーはとても速く動きながら、異星人の宇宙船を破壊し、そして鍵をひったくることになる。
それぞれのセクターと、(宇宙船を)修理するための基地があるドックのあいだを超高速でワープするには、多くの操作技術が必要となる。
異星人の宇宙船を破壊するのに加えて、プレイヤーは惑星で立ち往生している部隊を救出することも可能だ。
Solarisのグラフィックは一流のものだ。
多種多様な色をほどこされた異星人の宇宙船は、敵の部隊を攻撃している時でもちらつくことがなく、そして淀みなく滑走する。
惑星は美しく見え、そしてマップ画面は細部にいたるまで良く描かれている。
Solarisは野心的なタイトルだけれど、Atariはこのゲームに値する優遇措置を与えなかった(※すなわち、いくつかの不備がある)。
一例を挙げると、(ソフトのパッケージの)ラベルは『Star Raiders』で使われたものを再利用したもので、これはひどく野暮だ。
次に、私は長い間(いろんなゲームの説明書を)見てきたけれど、このゲームに付属している説明書は、その中でも最も簡素で、不十分な解説しか書かれていない説明書なのだ。
イラストも実にひどくて、その結果、このゲームの遊び方を理解するのは困難になっている。
実のところ、私が遭遇した、繰り返し起こるある“バグ”(四分円状のマップから抜け出せなくなるというもの)は、このゲームのルールに対する私の理解が欠落していることと何か関係があるかもしれないと疑っている。
Solarisは優れた(※文末の注釈を参照)努力の跡が見られるけれど、このゲームのルールを理解するにはいくらかの時間を注ぎ込む必要がある。
※原文はstellar。本文では“優れた”と訳したが、他に“星のような”や“星をちりばめた”という意味もある。もしかしたら、原著者はSolarisの舞台となっているのが宇宙空間であることに引っ掛けて、この形容詞を選んだのかもしれない。そして“stella”はAtari 2600の開発中のコードネームだ。