

『Knight Lore』は1984年にZX Spectrum で発売されたクォータービュー※(文末の注釈を参照)のアクション・アドベンチャーである。
発売と開発はUltimate Play The Game。後にこの会社はRareとなり『スーパードンキーコング』や『ゴールデンアイ』を製作する。
開発者はTim StamperとChris Stamper。彼らは後にRareにおいて『スーパードンキーコング』の開発に携わる。
ゲームキャラクターであるSabremanが主人公となるシリーズの第三作目に当たるが、前二作(『Sabre Wulf』『Underwurlde』)と違い、画面がクォータービューになっている。
このグラフィックを作製するためにUltimate Play The Gameはfilmation engineを開発、後の作品にもこのエンジンを使った。
<その後のゲーム業界への影響>
ZX Spectrumでこの作品が当たり、以後ZX Spectrumではクォータービューのゲームが大量に発売されることになる。代表的なものとしてUltimate Play The Gameが発売したゲームではAlien 8(1985) 、Pentagram (1986) Bubbler (1987) 。
その他のゲーム会社のものではHydrofool (1986)やBatman (1986), The Great Escape (1986),Head Over Heels (1987)等 。
NES=ファミコンで発売された『Solstice(ソルスティス)』(1990)は『Knight Lore』からの影響が色濃く出ている。
<移植>
『Knight Lore』は後にMSXで忠実に移植された。ファミコンのディスクシステムにも移植されたが、ZX SpectrumやMSXでのような単色の画面ではなく様々なカラーを配色した画面となっている。
<ゲームの目的>
Sabremanは夜になると狼になってしまう呪いにかかってしまった。この呪いを解くためには、40日以内に城の中にあるいくつかのアイテムを魔法使いMelkhiorに渡し、そのアイテムを彼の大釜の中に入れなければならない。もしそれに失敗するとSabremanは永遠にオオカミ男となってしまう……。
動画へのリンク
Knight Lore Walkthrough, ZX Spectrum (Better Quality)
http://www.youtube.com/watch?v=7n7qtErhF-A
※注釈 日本では斜め上からの視点で描かれた画面をクォータービューと呼ぶが、英語ではアイソメトリックビュー(isometric view)という用語を使うのが一般的である。参考Isometric projection, Isometric graphics in video games and pixel art