2008年4月21日月曜日

Fishing Derby (1980) (Atari 2600)



YouTube - Activision Classics - Fishing Derby
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
発売元 Activision (1980)
評価 B
 
この独創的なゲームはDavid Craneによって創られた(彼はのちにあの伝説的な『ピットフォール』(Activision,1982)をプログラムすることになる)。
現在、我々は魚釣りゲームの存在を当たり前のこととして考えているが、1980年当時、Fishing Derbyの発想はかなり奇抜なものであった。
二人の釣り人は画面の両端にある埠頭に腰を下ろしていて、プレイヤーはジョイスティックで釣り糸を調整することによって、下方で泳いでいる沢山の魚のうちの一匹を引っ掛けるべく試みることになる。
より深い所にいる魚を釣ることで、より高い得点を得ることが出来るけれど、リールを引き上げるのにより多くの努力が必要になってくる。
ファイアー・ボタンは引っ掛かった魚をより速く引き上げることを可能にするが、水面でうろついている鮫を避けるためのタイミングがカギとなってくる(鮫は、彼の近くに寄ってくるあらゆるものひったくるべく待ち構えている)。
Fishing Derbyのグラフィックはとても良く出来ている。
魚はちゃんと魚に見えるし、鮫はちゃんと鮫に見えるし、南部の貧しい白人農場労働者はちゃんと南部の貧しい白人農場労働者に見える。
Fishing Derbyは一人でプレイするぶんにはそんなにやりがいはないけれど、それは向かい合わせの幾分凄い(そしてたまにバカバカしくも愉快な)アクションを提供してくれる。

Beamrider (1984) (Atari 2600)


↑箱

↑マニュアル(表紙)

IntellivisionからAtari 2600への移植作。このゲームはMSXにも移植されている
その他に、ColecoVision版、Commodore 64版、ZX Spectrum版などがある(機種別のスクリーンショット)。
 
動画
Beamrider for the Atari 2600
http://www.youtube.com/watch?v=dgTxca0pdac

発売元 Activision (1984)
評価 B-
 
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
http://www.videogamecritic.net/2600bb.htm#Beamrider
 
"Tempest"を平たくした様なこの魅力的なスペース・シューターでは、プレイヤーは3Dの網目の上で大砲を操作することになる。
縦のラインは点の列に見えるけれど、これはこれで悪くはない!
プレイヤーの主要な武器は射程距離が短く、かなり弱々しい。
しかし又、プレイヤーは限られた数の魚雷(この魚雷は画面の最上段にまでとどく)を使用することも可能だ。
それぞれの編隊の襲来の最後に、画面の上段をゆっくりと横切っていく敵の母艦のために、それらの魚雷のいくつかを残しておくのは良い作戦だ。
Beamriderのグラフィックは綺麗で魅力的であり、そして敵の宇宙船は網目の上で精密に拡大縮小する。
各ステージをクリアするために、プレイヤーは15機の白い空飛ぶ円盤を撃墜する必要がある。
ちなみに私は、画面の端に敵が何機残っているのか、数で表示されているのが好きだ。
小惑星をはじめとした、破壊不可能な標的や空飛ぶ円盤が発射するミサイルに、プレイヤーは常に目を見張っていなければならない。
Beamriderのゲーム内容は良く出来ており、そしてステージが進むにつれて次第に緊迫感が増していく。
このゲームでは2つの難易度が用意されているのだが、難しい方のレベルは冗談ではすまされないほど難易度が高い。

2008年4月12日土曜日

Mangia' (1982) (Atari 2600)



これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
発売元 Spectravision (1982)
評価 D+

この超レアなゲームは私がこれまで出会ったAtari 2600のゲームの中でも最も奇妙な一品だ。
"mangia"(mon' jaと発音する)という言葉はイタリア語で“食べる”という意味がある。
この豆知識を知るまでは、私はこれを"man-gia"と発音していた(ああ、俺はなんて馬鹿なんだ)。
この異様なゲームはキッチンを舞台にしていて、そこでは母親が息子にパスタを運んでくる。
キャラクターは大きくて、詳細まで描かれているけれど、少々不気味に見える。
ママがテーブルに戻ってくるたびに、ママは息子の皿に、より多くの食べ物を積んでいく。
プレイヤーの任務は、息子を操作して、出来るだけいろんな手段を駆使して食べ物を処理してしまうことだ!
確かにそれらの食べ物を喰うことは可能だが、もしプレイヤーが操作する息子が食べ過ぎてしまうと、息子の胃袋が膨張してきて、ついには爆発してしまう。
その通り――ゲームでは実際に、この憐れな少年の胃が破裂するところが滅茶苦茶に画素化されて描写されるのだ!
これが信じられるだろうか?
『モータルコンバット』はこのMangiaにはかなわない、と私は声を大にして言いたい!
どうにかしてこの恐るべき悲劇を未然に防ぐために、息子は定期的に窓にいる猫やテーブルの下にいる犬にいくつかの食べ物を放ってやることになる。
問題は、それらのペットは間を置いて現れるだけであり、そして息子はママが背中を見せた時にだけ食べ物を放り投げる事が出来る、という所にある。
もし食べ物を放り投げるところを見つかった場合には、彼女は一度に三つのおかわりを持って来て、そして沢山の食べ物はテーブルの足を折ることになり、プレイヤーはライフを一つ減らすことになる。
このゲームはまるでねじれた悪夢のように見えるか、あるいは別の何かだろうか?
映画『セブン』のことが脳裡に浮かぶ。
操作はジョイスティックのみ使用し(ファイアーボタンは使わない)、そしてストリートファイター・シリーズのような、“サッ”とジョイスティックを動かす操作は食べ物を放り投げる時に用いる。
サウンドエフェクトには猫が現れるたびに響き渡る、イラつくリングも含まれている。
愉快なイタリアン・ソングは各面の間に演奏されるものの、すぐに飽きてくるだろう。
Mangiaの希少価値はしばらくの間、私の興味を引いていたが、一度これをプレイしてみると如何にこのゲームが長々しく、繰り返しの作業が多いかが解る。
それにも関わらず、私はこのゲームの独創性(それと、何か気持ちを戸惑わせるもの)に、栄誉を与えたいと思う。

2008年4月1日火曜日

Amidar (1983) (Atari 2600)




アーケードウィキペディア)からの移植作。

Classic Game Room HD - AMIDAR for Atari 2600 review
https://www.youtube.com/watch?v=3sJubQAXSUc

テレビCM
Atari 2600 Amidar Parker Brothers
http://www.youtube.com/watch?v=GMncWWzeRfQ

これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
https://videogamecritic.com/2600aa.htm?e=57811#rev80

発売元 Parker Bros (1983)
評価 C- 

この想像力に富んだ迷路ゲームは巧妙に『Qix』と『パックマン』を融合したもので、そしてColecoVisionのファンならばきっと『Pepper II』を想起すると思う。
『Amidar』のグラフィックはしかしながら、かなり安っぽい。
プレイヤーはゴリラをコントロールするのだけれど、このゲームの主人公がゴリラだということを私はゲームのラベルを見ることでしか知ることが出来なかった。
このゲームのゴリラはこれまでビデオゲームに登場してきたあらゆるゴリラの中でもっともひどい容姿のゴリラだ。
くそ! このゲームのゴリラを見ることによって、画素化された類人猿であるドンキーコングがデジタル化された(洗練された)画像に見えるようになってしまうのだ!
プレイヤーはゆっくりとした足取りで各面の迷路を進んで、画面に封鎖する領域を確保しながら、主人公のゴリラの後に痕跡を残していく。
主人公は初めのうちは小さな緑色の戦士に追いかけられ、後のステージでは豚に追いかけられることになる(ビデオゲームにちゃんと筋道の通った意味があると誰が言った?)。
四隅の(角の)四角形を囲むと、プレイヤーは数秒の間、敵を無害なチキンに変えることが出来る。
ファイアーボタンを押すことによって主人公を無敵化することも、各面につき数秒ほど可能だ。
私はこのゲームのけだるいほどにもゆっくりとしたペースは特に気にならなかった。
興味深いことにFroggoから発売された『Spiderdroid』(Amidarよりもあとに発売された)は99%、『Amidar』に似ている。

2008年3月18日火曜日

Pete Rose Baseball (1988) (Atari 2600)



 
動画 ― Pete Rose Baseball sur Atari 2600
 
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
 
発売元 Absolute (1988)
評価 C-
 
Atari 7800版の『ピート・ローズ・ベースボール』を非難したので、もしこのAtari 2600版の評価を下げなければ、私は偽善的なろくでなしという事になってしまう。
このゲームは技術的に空間の奥行きを表現している(そのようなものはAtari 2600のタイトルでは滅多に見る事ができない)ので、このゲームの評価を下げる事は残念だ。
画面はテレビの野球中継のように、ピッチャーの後方に視点が固定されていて、キャッチャーの後ろにはちゃんと審判もいる。ピッチャーが振りかぶって投げる動作は滑らかだ。
バッターがボールを打つと画面に内野の右半分か左半分が表示され、そしてボールが内野を抜けた際には、外野の画面が表示される。
外野はウォーニング・トラックや青いフェンスがきちんと描かれていて、青いフェンスには飛距離を示す数字も描かれている。
フライボールの動きはスムーズで追いかけるのは簡単だし、フライボールが外野フェンスに当たって跳ね返ったりもする。
守備の選手の操作に関して言えば、Atari 7800版と同様に内野手が動き回る事の出来る範囲がとても限られていて、操作がしづらい。
だけど、このゲームでは打ったボールが内野ゴロになる確率が低いため、それはそんなに問題ではないようだ。
それ以外の点では、操作性はとても良い。
このゲームの本当の問題は、打ったボールが頻繁にホームランになってしまい、最終的なスコアが10点台かそれ以上になってしまう所にある。
あまりにもホームランが多いため、ランナーが各ベースをゆっくりと小走りしながらまわって行くのを見るのに飽き飽きしてしまう。
ファールボールも多すぎる。そしてなぜ両チームの選手たちは同じ白のユニフォームを着ているのだろうか?
『ピート・ローズ・ベースボール』は見た目はいいかもしれないが、このゲームは本格的な調整をして改良すべき点がたくさんあった。

2008年3月1日土曜日

Solaris (1988) (Atari 2600)





Atari 2600(VCS)の後期のゲーム。
スタニスワフ・レムのSF(小説)『ソラリスの陽のもとに』や、その小説を映画化したタルコフスキー監督の『惑星ソラリス』(1972)とこのゲームは関係ない。
 
動画
Solaris for the Atari 2600
Atari 2600 - Solaris (09:40) ― サウンド無し
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
 
発売元 Atari (1988)
評価 B
 
洗練されたゲーム内容と高解像度のグラフィックにおいて、Solarisは技術的に驚嘆すべきものがある。
あなたの目的は、道中で敵の異星人の部隊を一掃しながら、惑星ソラリスを捜し出し、守ることである。
このゲームの操作は一人称視点のスペース・シューターにとても似ているけれど、プレイヤーが操作する宇宙船は常にスクリーンの底に見えるようになっている。
このゲームには豊富な空中戦が用意されていて、それはだだっ広い宇宙空間で行われるだけでなく、惑星の表面上でも行われる(Moonsweeperのように)。
Atari 2600のタイトルとしては、Solarisの(ゲームとしての)行動範囲は“ものすごく広い”。
このゲームには16個の異なる四分円状のマップがあり、それぞれに48もの領域を含んでいるのだ!
つまり、そこには行き来するための16の異なるマップがあり、それぞれに多種多様な標的(敵の航空隊、艦隊、惑星(友好的な星と敵対的な星)、ワームホール、そして閉鎖領域)が用意されている。
また、特殊な“交通ルート”の領域も用意されており、そこではプレイヤーはとても速く動きながら、異星人の宇宙船を破壊し、そして鍵をひったくることになる。
それぞれのセクターと、(宇宙船を)修理するための基地があるドックのあいだを超高速でワープするには、多くの操作技術が必要となる。
異星人の宇宙船を破壊するのに加えて、プレイヤーは惑星で立ち往生している部隊を救出することも可能だ。
Solarisのグラフィックは一流のものだ。
多種多様な色をほどこされた異星人の宇宙船は、敵の部隊を攻撃している時でもちらつくことがなく、そして淀みなく滑走する。
惑星は美しく見え、そしてマップ画面は細部にいたるまで良く描かれている。
Solarisは野心的なタイトルだけれど、Atariはこのゲームに値する優遇措置を与えなかった(※すなわち、いくつかの不備がある)。
一例を挙げると、(ソフトのパッケージの)ラベルは『Star Raiders』で使われたものを再利用したもので、これはひどく野暮だ。
次に、私は長い間(いろんなゲームの説明書を)見てきたけれど、このゲームに付属している説明書は、その中でも最も簡素で、不十分な解説しか書かれていない説明書なのだ。
イラストも実にひどくて、その結果、このゲームの遊び方を理解するのは困難になっている。
実のところ、私が遭遇した、繰り返し起こるある“バグ”(四分円状のマップから抜け出せなくなるというもの)は、このゲームのルールに対する私の理解が欠落していることと何か関係があるかもしれないと疑っている。
Solarisは優れた(※文末の注釈を参照)努力の跡が見られるけれど、このゲームのルールを理解するにはいくらかの時間を注ぎ込む必要がある。
 
※原文はstellar。本文では“優れた”と訳したが、他に“星のような”や“星をちりばめた”という意味もある。もしかしたら、原著者はSolarisの舞台となっているのが宇宙空間であることに引っ掛けて、この形容詞を選んだのかもしれない。そして“stella”はAtari 2600の開発中のコードネームだ。

2008年2月2日土曜日

Keystone Kapers (1983) (Atari 2600)



このゲームはAtari 5200, Atari 8-bit, ColecoVision,そしてMSXでも発売されている(機種別のスクリーンショット)。
 
動画 ― Keystone Kapers Atari 2600 Review
http://www.youtube.com/watch?v=ihu3fgC4S5c
 
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
http://www.videogamecritic.net/2600hl.htm#Keystone_Kapers
 
発売元 Activision (1983)
評価 A-
 
デパートを舞台とし、画面のキャラクターがちらつく事もなく、そして動作が滑らかなこのゲームは、Atari 2600用に作られたゲームの中でも最も見た目の良いゲームかもしれない。
さらに、シンプルなコンセプトと操作性の良さのために、『Keystone Kapers』(*下の訳注を参照)は見た目の良さに相反することなく楽しく遊ぶことが出来る。
プレイヤーは警棒を装備した警官を操作して、目立つ白と黒の縞模様の囚人服でめかしこんだ泥棒を追いかけていく。
追跡劇は三階建てのデパートで行われる(デパートは幅が広く、幾つかの画面で構成されている)。
泥棒は屋上に向かうので、プレイヤーは時間切れになる前にこいつを捕らえなければならない。
ゲームは一階からスタートし、飛び跳ねるビーチボールをしゃがむなどしてかわしたり、暴走するショッピング・カートの上を飛び越えたりしながら、エレベーターやエスカレーターを使用して追跡する。
現在、プレイヤーの操作するキャラクターが「しゃがむ」ことは当たり前の事と見なされているけれど、1982年当時はそれがとても珍しい事だった。
障害物にぶつかるとほとんどの場合は残り時間が減るだけだけれど、おもちゃの飛行機が顔面にぶつかった場合には、プレイヤーはライフを一つ失うことになる。
このゲームで最も印象的で素晴らしいのは、主人公がエスカレーターに乗ることが出来るということだ。
それはとてもクールだというだけでなく、プレイヤーがエスカレーターに乗ることに飽きることは絶対にありえないということでもあるのだ! それがたとえ29年後であっても! エスカレーターに乗ることが楽しすぎて、なぜ屋上にいくのにもエスカレーターを使わなければならないのかという疑問がまったくわかなかったくらいだ。
エレベーターもきちんと出来てはいるが、ドアが狭すぎるので走っている最中にエレベータに体を押し込めるのは困難だ。まあ、単に難易度を上げるためにそうしたのかもしれないけれど。
難易度が一つしかないのは残念だ。でも『Keystone kapers』は時の試練に耐え、Atari 2600のコレクションの一つに加えるのに相応しいゲームだ。
ヒント:ほんのちょっとでも時間を短縮するために、エスカレーターに乗る際はエスカレーターに向かってジャンプして乗ろう。
 
 
*訳注:このゲームはアメリカで1912年から1917年にかけて製作されたサイレント映画のコメディの数々に登場した、どじな警官のグループである「Keystone Kops」をモチーフにして作られた。
(参照:キーストン・コップス,Keystone Kops
Keystone Kopsの綴りがCopsではなくKopsとなっているように、Keystone Kapersのつづりも Caper(泥棒)ではなくKapersになっている。