2007年12月17日月曜日

『Jungle Hunt』 (1982) (Atari 2600)



 
この文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
http://www.videogamecritic.net/2600hl.htm#Jungle_Hunt
 
発売元 Atari (1982)
評価 A
 
私は『Jungle Hunt』を1983年の夏休みが始まる頃に買った。
この購入のタイミングはそれ以外考えられないほど良いものだった。
このゲームは私が当時大好きだった“Jungle King”というアーケードゲームの、すごく良くできた移植作品である。
自宅で遊べるこのバージョンはアーケードよりもキャラクターが小さいけれど、綺麗なグラフィックと感度のいい操作性を提供している。
『Jungle Hunt』は四つのユニークなステージで構成されている。
ステージを進めるごとに、より楽しめるステージがプレイヤーを待ちうけている。
プレイヤーはジャングルの奥深くから出発し、“つた”から“つた”へと揺れ動きながら移動していく。
その次のステージでは、ナイフのみを手にして、ワニがはびこっている川を泳いで進んでいかなければならない。
次に、プレイヤーは地上に戻り、転がって来る石の上をジャンプして飛び越え、巨大な岩石の下を避けて通っていく。
そして最後に、槍を持っている二人の原住民の上を飛び跳ねていき、少女を救出するのだ。
主人公はいくつかの色で描かれており、たったそれだけでもかつての1983年の頃にはかなり興奮したものだった!
ジャングルの景観自体は質素ではあるものの、このゲームは多重スクロールを採用している。
高解像度の画面には少しちらつきがあるけれど、操作の感度は良い。
原作であるアーケードのファンは岩石のステージの風景に眉をひそめるかもしれない。
なぜならアーケード・バージョンには坂道があるからだ。
エンディングは(もしあなたがそれをエンディングと呼ぶならば)確かに味もそっけもない。
しかし、全体としてはこのゲームの質は高い。
難易度は二つ用意されていて、二つ目のレベルは本当の難関をプレイヤーに提供してくれる。
もしあなたがアタリ2600(VCS)を所有しているのならば、このゲームをやってみる価値はある。

2007年12月14日金曜日

『Turmoil』 (1982) (Atari 2600)



 
この文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
 
発売元 Fox (1982)
評価 A
 
あまり人々には知られていないけれど、その数少ない人々が、“このゲームはアタリ2600(VCS)の中で最高のゲームの内の一つだ”とあなたに告げるであろうゲームがこれだ。
このTurmoilは、Tempestを2D化したようなものだ。
プレイヤーの宇宙船は横長の七つの空間のあいだにある、スクリーンの中央を上下移動しながら、左右にミサイルを発射することができる。
プレイヤーの宇宙船を破壊しようと企む、様々な種類のカラフルな宇宙の怪物どもが、その横長の空間を横切って襲いかかってくる。
幸運にも、プレイヤーには連射機能が与えられていて、ミサイルの洪水を奴らに浴びせることが可能だ。
しかし、戦車のようないくつかの敵どもは破壊が不可能なので、彼らは避けてやり過さなければならない。
ある特定の宇宙の怪物には、横長の空間の隅っこに居座るタイプのものがいる。
もし奴が動き出す前に、プレイヤーがそいつを捕まえることが出来たならば、あなたは多くのスコアを得ることが出来る。
七つの難易度の面とともに、狂気じみた、すさまじい勢いのアクションに遅れずについていくためには、素早い思考が必要になる。
その様な事が要求されるこのTurmoilは、良くデザインされたゲームだ。
 
動画
 
1982 Turmoil Video Game Commercial

2007年12月11日火曜日

『Montezuma's Revenge』 (1984) (Atari 2600)



 
この文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
 
発売元 Parker Bros. (1984)
評価 A
 
この精巧なアドベンチャー・ゲームはあらゆる点において、ものすごく素晴らしい。
グラフィックはカラフルで細部にいたるまで描かれている。特にこれといったちらつきもない。
コントロールは、“キビキビしている”という表現がぴったりくる。
そしてゲーム自体も物凄く中毒的だ。
インディ・ジョーンズ風の探検家として、プレイヤーは宝物があったり、罠が仕掛けてあったり、生き物がうごめいたりしている、60以上もある部屋を横断しなければならない。
ヘビ、クモ、転がる骸骨に出くわすことを覚悟しよう。
ドアを開けるためには鍵が必要となり、行く手をはばむ生き物を剣で倒さなければならず、道を明るくするためにはトーチを手に入れなければならない。
それぞれの部屋にはユニークな難関が待ち受けていて、秘密を解き明かしたり、探検をするためのたくさんのエリアがある。
もしあなたが「アタリ 2600」でアドベンチャー・ゲームを探しているのならば、このゲームより他に最適なものはない。

2007年12月2日日曜日

『Adventure』 (1980) (Atari 2600)



 
この文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
http://www.videogamecritic.net/2600aa.htm#Adventure
 
発売元 Atari (1980)
評価 A
 
『アドベンチャー』の驚くほど豊かなゲームとしての質は、原始的なサウンドやグラフィックといったハードの制約をしのいで、戦略的要素、アクション、そしてサスペンスに満ちた経験を作り出す。
プレイヤーの使命は、黄金の城に聖杯を返還することだ。
プレイヤーが操るキャラクターは単純な正方形で、それを連続的なスクリーンの上で動かし回すことになる。
画面は広く開いているか、または迷路のようになっており、そして近隣の場所しか見ることが出来ない暗闇の場所もある。
『アドベンチャー』の世界は三つの城(黄金の城、白い城、そして黒い城)から成っており、それぞれの城にエリアがある。城の見た目は素晴らしく、物(あるいは生き物)を出し入れすることの出来る動く門扉もある。
この虚構世界には、磁石、橋、剣、そして三つの城の鍵などの物体が撒きちらかされている。
探検は3匹のそれぞれ異なった特徴を持ったドラゴンによって、危険と隣り合わせの困難なものとなる。
その3匹のドラゴンとは、動きの鈍い黄色のYorgle、意地の悪い緑色のGrundle、そして悪辣な赤い色のRhindleだ。
確かにそれらの生き物の見てくれは悪い。彼らはドラゴンというよりも、むしろゾンビ化したアヒルに見える。
しかし『アドベンチャー』はプログロマーがアートワークも手掛けなければならない時代に発売されたということを、心に留めておかなければならない!
ドラゴンはしばしばアイテムを守っているが、彼らは何のためらいもなくプレイヤーを追いかけてくる。
ドラゴンがあなたを食べた後、あなたが空洞の腹に現われ、そしてあなたはむなしくその腹の中でもがき続けることができる、という所が私が気に入っている場面だ。
アイテムを取り替えてしまうコウモリ(このコウモリは絶え間なくアイテムを再配布する)を加えることによって、世界はダイナミックで予測しがたいものになる。
アイテムをランダム化する三つの難易度設定は、プレイヤーがゲームをするたびにユニークな経験をもたらしてくれる。
もし、全体が部分より勝るという良い例があるとするならば、それは『アドベンチャー』のことである。
そしてこのゲームは「イースター・エッグ」(隠し要素)を取り入れた最初のビデオゲームでもある。
 
YouTube - Adventure (Atari 2600) - Difficulty 1 - 0:33.60

2007年11月17日土曜日

『Ninja Golf』 (1990) (Atari 7800)




YouTube - Classic Game Room reviews NINJA GOLF for Atari 7800
この文章は以下のサイトの英文を訳したものです。http://www.videogamecritic.net/7800mr.htm#Ninja_Golf
 
Ninja Golf (Atari7800)
発売元 Atari(1990年発売)
評価 C+
 
Atariの人々がこのゲームを思いついた時、彼らはハッパの煙でも吸っていたのだろうか?
『忍者ゴルフ』は戦闘、シューティング、そしてゴルフという、三つの異なったゲームの種類を融合している。
そして、信じようと信じまいと、このゲームはそんなに悪い出来ではない!
結構いける!
グラフィックはとても良い。このゲームにはゴルフゲームとしての側面はそんなに多く含まれていない。どれくらい遠くへ飛ばすかショットの狙いを定めるだけだ。そしてボールを打ったら、それを追いかけて、その道中、目の前に立ちはだかってくる敵の忍者どもと戦うのだ。
またプレイヤーはホリネズミどもが投げてくる泥を避けなければならない。
コントローラの二つのボタンで攻撃とジャンプをする。攻撃方法は手裏剣を投げる他は、主にキックをすること。ボールが着地した場所によって、プレイヤーは砂地、木々が生い茂った場所、水面など様々な環境を遍歴していかなければならない。
そこでは蛇どもや鮫どもといった色々な新しい敵が現われてくる。プレイヤーがついにグリーンへたどり着き、ドラゴンを手裏剣で倒すと、そのホールはクリアとなる。
しかし少々問題がある。まず、多数の忍者どもが両サイドから襲ってきた際に、戦闘がイラつくほどに難しくなる。忍者どもが重なり合うと、そこで何が起こっているのか判らなくなる。動作や攻撃の種類が限られているので、同じことの繰り返しになってしまう。
時々、何の明白な理由もなく、敵どもがスクリーンから消滅してしまうこともある。
まとめとしては、『忍者ゴルフ』は古典的名作とは呼べないものの、このゲームはその優れた奇抜さ、斬新さによって何とか容認できるものになっている。

2007年8月25日土曜日

Knight Lore (1984) (ZX Spectrum)




『Knight Lore』は1984年にZX Spectrum で発売されたクォータービュー※(文末の注釈を参照)のアクション・アドベンチャーである。

発売と開発はUltimate Play The Game。後にこの会社はRareとなり『スーパードンキーコング』や『ゴールデンアイ』を製作する。

開発者はTim StamperとChris Stamper。彼らは後にRareにおいて『スーパードンキーコング』の開発に携わる。

ゲームキャラクターであるSabremanが主人公となるシリーズの第三作目に当たるが、前二作(『Sabre Wulf』『Underwurlde』)と違い、画面がクォータービューになっている。
このグラフィックを作製するためにUltimate Play The Gameはfilmation engineを開発、後の作品にもこのエンジンを使った。


<その後のゲーム業界への影響>

ZX Spectrumでこの作品が当たり、以後ZX Spectrumではクォータービューのゲームが大量に発売されることになる。代表的なものとしてUltimate Play The Gameが発売したゲームではAlien 8(1985) 、Pentagram (1986) Bubbler (1987) 。

その他のゲーム会社のものではHydrofool (1986)やBatman (1986), The Great Escape (1986),Head Over Heels (1987)等 。

NES=ファミコンで発売された『Solstice(ソルスティス)』(1990)は『Knight Lore』からの影響が色濃く出ている。


<移植>

『Knight Lore』は後にMSXで忠実に移植された。ファミコンのディスクシステムにも移植されたが、ZX SpectrumやMSXでのような単色の画面ではなく様々なカラーを配色した画面となっている。


<ゲームの目的>

Sabremanは夜になると狼になってしまう呪いにかかってしまった。この呪いを解くためには、40日以内に城の中にあるいくつかのアイテムを魔法使いMelkhiorに渡し、そのアイテムを彼の大釜の中に入れなければならない。もしそれに失敗するとSabremanは永遠にオオカミ男となってしまう……。

動画へのリンク
Knight Lore Walkthrough, ZX Spectrum (Better Quality)
http://www.youtube.com/watch?v=7n7qtErhF-A

※注釈 日本では斜め上からの視点で描かれた画面をクォータービューと呼ぶが、英語ではアイソメトリックビュー(isometric view)という用語を使うのが一般的である。参考Isometric projection, Isometric graphics in video games and pixel art

2007年8月12日日曜日

Yars' Revenge (1981) (Atari2600)





『Yars' Revenge』はHoward Scott Warshawによって創られた、Atari2600の代表的なシューティング・ゲームの名作の一つである。


<バックグラウンド・ストーリー>
人類が滅亡した後、地球ではハエが突然変異により、高度な知能や、惑星から惑星へと飛んでいく飛翔力など様々な能力を手に入れた。
そしてハエたちは、自分たちの手による文明を構築した。彼らハエたちは自分たちをYarsと名づけた。
ある時、Qotileという生命体がハエ(Yars)の生息地の一つであるPlanetⅣを破壊した。
Yarsは復讐をするべくQotileの前に立ちはだかる。


<ゲームの遊び方>
プレイヤーはまず、上下に動く敵(Qotile)を囲むバリアを破壊しなければならない。
バリアの破壊の方法は二つある。一つは自機(ハエ)の発射する弾によって壊す方法。
もう一つはバリアを食べてしまう方法(自機がバリアに突進する形となる)。

敵は二種類の攻撃をしかけてくる。一つは追跡ミサイル。このミサイルはスピードは遅いが、ゲーム中ずっとプレイヤーの自機(ハエ)につきまとってくる。
もう一つは赤い色の渦巻き。この渦巻きは高速で発射される。

敵のバリアを破壊し、プレイヤーが敵に体当たりすると、画面左に特殊なミサイル(Zorlonキャノン)が現われる(バリアを食べることによってこのミサイルを出現させる方法もある)。

このミサイルはプレイヤーが発射ボタンを押すまで発射されない。このミサイルを上下に動く敵に狙いを定めて発射し、うまく当たればそのステージはクリアとなる。
気をつけなければならないのは、このミサイルが自機に当たってしまった場合、自機が爆発してしまうという所である。
ステージを重ねていくごとに敵の追跡ミサイルの速度が上がり、難易度が高くなっていく。

画面中央より少し左にある多彩な色がちらつくサイケデリックなゾーンは安全地帯である。ここでは敵の追跡ミサイルは効力をなさない。その代わり、自機も敵に対する攻撃ができなくなる。また、この安全地帯においても、敵の渦巻きによる攻撃は威力を発する。


<レビュー>
シンプルながら、プレイしていて楽しい。短い時間でサクッと遊ぶのにちょうどいい。

ゲーム中に流れるサウンドはミニマルなノイズ・ミュージック。この寂びれ具合が非常に渋い。

グラフィックにおいては、特筆すべきは安全地帯であるゾーンのサイケデリックな箇所である。常にちらつく様にしてモザイク状の多彩な色が変化していく。

また敵を倒した後の爆破のシーンも気合が入っている。